image image

2026年
プライベート・アセットの展望

プライベート・アセットの未来を切り拓く要因を探る


プライベート・アセット市場を形作るグローバルなトレンド、新たなリスク、そして構造変化を促す原動力を包括的に分析

不動産、プライベート・エクイティ、プライベート・クレジット、インフラ、森林・農地投資における特に注目すべき5つの変革要因を、マニュライフ・インベストメント・マネジメントの運用プロフェッショナルが詳しく解説します。

test


Anne Valentine Andrews

プライベート・アセット部門グローバル・ヘッド
マニュライフ・インベストメント・マネジメント

 

「今、私たちは大きな変化の時代を生きています。機関投資家として、そしてアセット・オーナーとして長年にわたりプライベート・アセットに携わってきたマニュライフ・インベストメント・マネジメントは、世界的な変革の潮流の分岐点に立っており、新たな機会を捉えると同時に新たな課題にも直面しています。こうしたテーマは、プライベート・アセットの世界においては決して新しいものではありませんが、このような潮流の加速はこれまで以上に重大で急速な変革をもたらしています。本稿「2026年プライベート・アセットの展望」において、私たちはデジタル化、脱炭素化、脱グローバル化、人口動態、民主化という5つの長期的テーマを掘り下げます。私たちは、プライベート・アセットは、今まさに生じつつある構造的変化を捉えるための有効な手段であり、将来を見据えた資産配分に不可欠であると考えています。」

主なポイント

「2026年プライベート・アセットの展望」レポートでは、脱炭素化、脱グローバル化、人口動態、デジタル化、民主化という注目すべき5つの変革要因を軸に、グローバルなトレンド、リスク、そして新たな機会を徹底分析しています。

ask for alt text

プライベート・アセット市場を形づくる5つの変革要因

プライベート・アセットは、資金配分や価値創出のあり方が再定義されつつあり、構造的な変化により変化の岐路を迎えています。投資家がこの変化する市場環境を見通す一助として、「2026年プライベート・アセットの展望」レポートでは、デジタル化、脱炭素化、脱グローバル化、人口動態、民主化という5つの相互に関連する変革要因を探ります。これらの要因は、さまざまな資産クラスにおける投資戦略、リスク管理、そして長期的な成長機会に強い影響を及ぼす重要な力となっています。

デジタル化(Digitization)

急速なAIの導入、そしてデータ・アナリティクスからブロックチェーン、自動化に及ぶ先進技術の広範な採用は、アセットの取得、管理、資金調達、アクセスのあり方を変えつつあり、同時に、プライベート・アセット全体で運用効率、透明性、イノベーションを促進しています。私たちは、この新しい時代の勝者は、デジタル・トランスフォーメーションに投資し、イノベーションや新技術の導入に積極的に取り組み、サイバーセキュリティを重視し、データに基づく知見を活用することで、優れたリターンと透明性をもたらす企業であると考えています。

脱炭素化(Decarbonization)

脱炭素化は、プライベート・アセットに共通する重要な投資判断の視点となりつつあり、ポートフォリオの実物資産へのシフトを促進するとともに、アンダーライティング(投資分析)や資産運用に影響を及ぼしています。規制環境が刻々と変化し、環境面での緊急性が高まる中で、脱炭素化は気候変動に対応する戦略の投資機会を創出しています。

Experience a vibrant, computer-generated animation featuring an exotic dessert, ideal for diet-conscious eating, set against a bright background with alpha channel capabilities.

脱グローバル化(Deglobalization)

高度にグローバル化された既存のサプライ・チェーンからの撤退と、貿易障壁の再浮上が、グローバルな資金フローやプライベート・アセット投資家の資産選定における考え方に影響を及ぼしています。今後は、政策の不確実性の継続と国際的な投資障壁によって、柔軟で機動的なリスク管理と多様化する規制への対応が必要になるでしょう。

人口動態(Demographics)

人口構成の変化は、プライベート・アセット全体の需要、イノベーション、リスクを左右する重要な長期的要因となっています。高齢化、都市への移住、世代間の富の移転、そして消費者の嗜好の変化によって、あらゆる分野でアセット・アロケーションやビジネス・モデルのあり方が変わりつつあります。住宅需要や都市化のトレンド、サステナブルな低炭素商品への消費者の需要は人口構成の変化による影響を受けており、林産品、建築設計、土地利用に対する長期的需要の評価方法に変化をもたらしています。投資家は、成長機会を捉え、リスクを軽減しつつ、将来のニーズに合ったソリューションを実現するために、こうしたトレンドを予測し、対応していく必要があります。

民主化(Democratization)

プライベート・アセット投資の民主化は、かつてそのアクセスを機関投資家と超富裕層に限定していた障壁を破壊しつつあります。規制の変化、デジタル・プラットフォーム、新たな商品設計によって、プライベート・アセットは、富裕層や個人投資家、さらに確定拠出型年金(DC)にとっても利用しやすくなっています。DCによる投資はプライベート・アセットの中で最大の未開拓領域の1つであり、規制環境がこのアセット・クラスに有利に働く中で、民主化による投資家層の変化が起きています。

運用戦略一覧

Timberland

Agriculture

Private Equity

Private Credit

Real Estate

Infrastructure

関連する投資環境分析レポート

持続可能な森林投資の基礎

持続可能な森林投資は、投資家に従来型のポートフォリオ分散のメリットを提供するとともに、ポジティブな影響をもたらす新たな機会を提供します。
詳しくはこちら

自然が持つ力への投資

世界の生物多様性が直面している危機は、近年、政策立案者や投資家の関心の的となっています。自然資本とは複合的に絡みあい種々のベネフィットを生み出す自然資産のストックであり、自然資本への投資は、さまざまなポジティブなインパクトをもたらし、従来の投資の枠にとらわれない機会を創出することができる、魅力的で革新的な投資であると言えます。
詳しくはこちら