広がるリスクオフ・センチメント

アンドレ・ペダーセン
アジア債券部門(除く日本)チーフ・インベストメント・オフィサー 

新型コロナウイルスの流行に伴う経済への影響については不透明感が高く、市場はこれまでのところリスク回避の動きを示しています。アジア債券部門(除く日本)チーフ・インベストメント・オフィサーのアンドレ・ペダーセンは、アジア債券市場は、中国およびその他アジア地域への経済的影響を見極めるためにより詳しい情報を待つ状態にあると考えています。

世界的にリスクオフ・センチメントが広がる

足元の米国債利回りの低下は、米国債はレンジ相場が継続するとの私たちの見方を裏付けるものとなっています。このシナリオは、投資家に投資機会をもたらす可能性があると考えています。FRBは米国および世界経済に対する潜在的なリスクを引き続き注視しています。私たちは、現時点では新型コロナウイルス流行の影響は先日発表されたFRBの金融政策の方針に影響を与えるものではないと考えています。

現時点では、カジノ関連セクターおよび旅行関連セクターへの影響大

アジア社債市場においては、ハイイールド債を中心にスプレッドの拡大が見られ、金利の低下を相殺する形となっています。リスクの相対的に高い特定のセクター(後述参照)が、ハイイールド債が投資適格債と比較してアンダーパフォームしている要因となっています。年初から非常に堅調に推移してきたアジア社債の状況を踏まえれば、不透明感の強い現状では、こうした動きはサプライズではありません。

不透明な経済環境により、現地通貨建ての国債利回りは低下傾向にあります。中国人民銀行が今後数か月間にさらなる金融緩和政策を実施する公算は高く、中国国債は引き続き堅調に推移すると見ています。

主要セクターでこれまでのところ最も顕著に影響を受けているのは、ハイイールド債市場における比率が高いマカオのカジノ関連セクターです1。旅行、小売関連セクター(中国におけるレンタカーやショッピングモール運営企業等)においても直接的な影響を見込んでいます2。引き続き、今後の状況・展開を注視していく方針です。

アジア通貨は全般に米ドルに対して下落

新型コロナウイルス流行に伴う経済的影響への懸念から、アジア通貨は米ドルに対して下落しました。これまでのところ、タイ・バーツが同国経済の観光への依存度の高さから、最も軟調に推移しています。また、中国人民元の動向がその他アジア通貨の動向を左右すると考えており、中国の短期的な成長鈍化が韓国ウォンとシンガポール・ドルに影響を与える可能性が高いと予想しています。インドネシア・ルピア、インド・ルピー、フィリピン・ペソなど相対的に高金利の南アジア通貨は底堅く推移しており、現時点での影響は比較的軽微なものにとどまっています。これら南アジア通貨は、世界的な低金利環境を背景に堅調に推移すると考えています。

ウイルス流行の行方が左右する市場動向

新型コロナウイルスの流行は、アジア債券市場に大きな不確実性と不安定性をもたらしています。2003年のSARS流行時との比較がしばしば取り上げられていますが、私たちは今回の状況は大きく異なると考えています。新型コロナウイルス自体の特性が異なることに加え、中国経済の状況は(規模および構造の両面で)当時とは変化しており、政府当局の対応は比較的迅速にとられています。新型コロナウイルスの影響度をSARS流行時を基準に測ることは困難であると考えています。

アジア債券市場は、初期反応の後、中国およびその他アジア地域への経済的影響を見極めるためにより詳しい情報を待つ状態にあると考えています。現時点でこの不透明な環境がいつまで続くかを判断することは困難ですが、引き続き状況の変化を注視していく方針です。そして今後、スプレッドが顕著に拡大する場合は、アジア社債への投資機会になると考えています。

  1. マカオのカジノ関連セクターは、J.P. Morgan Asia Credit Index (JACI)時価総額の約 1.2%を占めています。2020年1月時点。
  2. カジノ、小売、旅行関連セクターはJ.P. Morgan Asia Credit Index (JACI)時価総額の約 1.4%を占めています。2020年1月時点。
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